「うがいの方法」 ブクブクでむし歯予防

 

 うがいには目的に応じたやり方がいくつか存在します。まず思い浮かぶのはブクブクと頬を動かす「ブクブクうがい」と、ガラガラと喉を洗う「ガラガラうがい」だと思います。夏は熱中症予防でスポーツドリンクや清涼飲料水を飲む機会が多くなりますが、これらの摂取後はどううがいをすれば良いのでしょう。

 スポーツドリンクや清涼飲料水は酸性で糖分を多く含むため、酸蝕症(さんしょくしょう)やむし歯に注意が必要です。酸蝕症とは酸によって歯が溶ける症状のこと。むし歯はむし歯菌が餌である糖を分解するときにつくる酸で歯が溶けますが、酸蝕症は細菌が関与しないという点がむし歯と異なります。

 酸蝕症やむし歯は、舌側(歯の舌がある側)よりも唇側・頬側(歯の唇や頬がある側)でよく起こります。それは舌側は唾液が豊富で、舌が動くことで糖分や酸性成分を洗い流してくれるのに対し、唇側・頬側は唾液も少なく糖分や酸性成分が歯の表面に残りやすいためです。

 そのため酸蝕症やむし歯の予防のためには歯の表面を水でよく洗い流し、糖分や酸性成分を十分に取り除くことが大切。つまりブクブクと頬を動かす「ブクブクうがい」が必要です。口唇や頬を大きく動かして歯の表面全体に水を行き渡らすように意識して行いましょう。そして、うがい後に歯磨きをすることも忘れないようにしましょう。

 (県歯科医師会)