「歯内療法」神経の治療、CTで進化

 

 歯内(しない)療法とは、いわゆる「歯の神経の治療」「歯の根の治療」などの説明を受けることがある、歯の治療法の一つです。

 歯は外側からエナメル質、象牙質、歯髄(しずい)(歯の神経や血管の複合体)の3層構造をしており、何らかの理由で歯髄が大きなダメージを受けると、歯内療法の対象となります。

 あるいは、一度その治療を受けた後でも、痛みが出たり、歯茎が腫れたりすると、再治療として歯内療法を行います。

 ひと昔前の歯科医院では、歯内療法の際に使用する揮発性薬剤の独特の臭いが院内に充満していました。歯の根を削る際も、手の感覚を頼りとした手法が用いられてきました。

 現在では、揮発性の薬剤の使用は推奨されておらず、また、歯科用実体顕微鏡の使用によって、強拡大下で直接見ながらの治療が可能となってきました。

 さらに必要に応じて歯科用CT撮影をすることで、3次元的な画像解析を行って、見落としの少ない治療もできるようになってきました。

 歯内療法になる原因は、むし歯や歯周病、外傷、再治療などがあります。少なくとも、むし歯や歯周病は定期的に受診することで防ぐことが可能と考えられますので、かかりつけの歯科にて診てもらうと良いでしょう。

(県歯科医師会)