「スポーツマウスガード」 口の中や顎を守る効果 

 

 スポーツマウスガードは、選手の歯や口の中を守る装置です。強打などによる瞬間的な衝撃を和らげる効果があります。しっかりかみしめることができるので、パフォーマンスの向上にもつながります。

 装着していない場合、多くのスポーツでは、歯が折れる、抜ける、歯肉の裂傷、唇や舌、顔面などを負傷する危険性がありますが、マウスガードはそれらのリスクを軽減できるとされています。脳震とうなどの発生率や重篤度の低減、頸部(けいぶ)損傷の軽減効果も期待できるとの報告もあります。

 装着により「心理的効果」が期待でき、顎顔面領域(顎や顔)が外傷から守られているという安心感から、より積極的なプレーにつながるともいわれています。効果として直接的外力からの歯の保護、口唇、舌、頬などの軟組織を歯で損傷しにくくする、下顎に外力が加わった際の歯の保護、外的衝撃力からの顎関節部の保護が挙げられます。

 歯科医院でマウスガードを作る場合、個人の歯列に合わせ、しっかり「食いしばり」ができるマウスガードを製作できます。通常は前歯部分の厚みを加えたシングルタイプで、衝撃を緩和する緩衝材歯型に加圧したものです。1枚のシートで作られ、スポーツ全般に使用できます。必要と感じたら、歯科医院で相談すると良いでしょう。

 (県歯科医師会)