「高血圧症や心疾患の薬」 服用で歯肉腫れることも
歯肉が腫れる病気はたくさんあります。そのほとんどは歯周病です。近年、少子高齢化が進む中、全身疾患に対する治療薬を服用する高齢者が増加しました。
その中でも高血圧症や心疾患がある患者さんは非常に多く、さまざまな薬剤を服用しています。その中に、歯肉を増殖させる薬剤が含まれています。
原因ははっきりしていませんが、歯肉に対しても新陳代謝を起こさせ、その結果、歯肉が増殖するといわれています。
これらに対する対応としては、一般的な歯周治療に加えて、場合によっては歯肉を切除したりするケースもあります。
また、薬剤の変更も検討されますが、全身疾患に対する効果と、変える危険性を総合的に判断しなければならず、薬剤変更ができないこともあります。
一度増殖した歯肉が感染し重症化すると、悪循環を生んでしまうため、薬剤投与をする前か、投与していることが分かった時点で、できるだけ早急に口腔(こうくう)内の管理をすることが推奨されます。
てんかん、高血圧症、心疾患などに対する薬剤や免疫抑制剤といった薬を服用している患者さんの場合、歯肉増殖を起こすような薬剤が含まれている可能性がありますので、お近くの歯科医院で相談してみましょう。