「若年性歯周病」 10代で発症、歯茎に腫れ

 

 若年性歯周病は聞き慣れない病気だと思いますが、若い人がみんなかかっている歯周病というわけではなく特殊な病気です。

 名前の通り10代の若年者にみられ、特徴的なのは上下の奥歯(6歳臼歯)と前歯に症状が現れます。この部位だけ特徴的に歯茎が腫れたり、骨が溶けてしまいます。

 これは、Actinobacillus actinomycetemcomitans(アクチノバチルス・アクチノミセテムコミタンス)という菌が深く関与しています。

 むし歯はほとんどないのに、この部位だけに症状がある場合には注意が必要です。

 そもそも、むし歯がなければ歯医者さんに行く機会がありませんので、放置されてしまいます。このため、だいぶ症状が悪化してから受診して発見されることがあります。

 たとえ学校の歯科健診でむし歯もなく異常なしと判断されたとしても、定期的に歯医者さんで見てもらうことが早期発見につながります。

 目で見ただけでは判断が難しいため、レントゲン写真の撮影をはじめ、歯周病の詳しい検査なども必要です。仮に目立った症状がなくても、きちんとかかりつけ医を持って、定期的に歯科医院を受診することをお勧めします。(県歯科医師会)