安定目指し放射線放出

 

 ウランやカリウム、セシウムなどの放射性物質は、不安定な状態から安定を目指し、アルファ線やベータ線、ガンマ線などのそれぞれに決まった放射線を外に吐き出します。

 ただ、永遠に放射線を吐き出すわけではなく、安定になればおしまいです。一度安定な状態となった物質は、それ以上放射線を出すことはもうありません。

 例えば放射性物質が100個あるとします。100個はそれぞれに放射線を吐き出し安定になろうとしますが、その中ですぐに放射線を吐き出すものもあれば、吐き出すまでに時間がかかるものもいます。

 全体の「半分」の50個が放射線を出し、安定な物質に変わるまでにかかる時間を「半減期」と呼びます。この後もう一度、「半減期」だけ時間が経過すると、残りの50個のうち、さらに「半分」の25個が安定な物質に変わります。半減期は、セシウム134だと約2年、セシウム137だと約30年です。