太陽から降り注ぐ宇宙線

 

 土の中や岩に含まれる放射性物質から天然の放射線が出ているだけでなく、空から地上にも放射線は降り注いでおり、われわれは日常から、ある程度の量の放射線を受けています。この宇宙から地上に降り注ぐ放射線のことを宇宙線と言いました。
 では、この宇宙線はどこから地球に飛んでくるのでしょうか。

 宇宙線は太陽から飛んできます。実は、宇宙線は地球にいつも一定の量で飛んできているわけではありません。太陽の表面で爆発が起こった時(太陽フレアと言います)には、よりたくさんの宇宙線が地上に降り注ぐのです。あまりにもたくさん宇宙線が降り注ぐと電波障害を引き起こすこともあります。また、太陽系の外でも星の爆発が起こると、そこから地球に宇宙線が飛んでくることが知られています。

 宇宙からやってきた宇宙線は、地球の大気に飛び込むと大気と衝突していろいろな放射線をつくります。衝突は何度も繰り返され、シャワーのように宇宙線が地上へ降り注ぐのです。しかし、地上で宇宙線がわれわれの健康にとって問題となることはありません。その量が少ないからです。