坪倉先生の放射線教室 連載300回「生活のプラスになれば」

 

 福島医大放射線健康管理学講座の坪倉正治教授(38)が執筆する本紙連載記事「坪倉先生の放射線教室」が17日、連載300回を迎えた。

 連載は、東日本大震災・東京電力福島第1原発事故の発生に伴い放射線の健康影響など科学の難しい問題に向き合うことになった県民向けに、坪倉氏に分かりやすく解説してもらおうと2015(平成27)年1月11日に始まった。

 5年9カ月にわたり、放射線を巡る過去の調査結果や原発事故後の研究の成果などを解説。放射線にとどまらず、昨年の東日本台風や現在影響が続いている新型コロナウイルスに関連する心身の健康の問題なども扱った。

 坪倉氏は「県民の皆さまに支えられて、ここまで連載を継続することができました。感謝申し上げます。事故から10年近くになり、置かれている状況も考え方もさまざまではありますが、連載している放射線の基礎知識が、これからの子どもたちやわれわれの生活が一歩前に進んでいくために何か少しでもプラスになればと思っています。これからもご支援いただくことができれば幸いです」とコメントした。