必ず体からも放射性物質

 

 体の外にある放射性物質から出る放射線を浴びることを「外部被ばく」、吸ったり食べたりすることで体に放射性物質を取り込み、体の中にある放射性物質から出る放射線を浴びることを「内部被ばく」と言いました。

 内部被ばくの検査を行うのが、ホールボディーカウンターという検査器でした。体の中に放射性物質があると、そこから出る放射線が体の中から外に少し出てきます。体の外にある器械でそれを検知し、体の外に出てきた放射線の量から逆算して、体の中の放射性物質の量を測るという方法です。器械の中に立って測るタイプのものや、座って測るタイプのもの、乳幼児専用のものまで、さまざまなものがこれまで運用されてきました。

 実際に測ると、どのような人からも必ず放射性物質が検出されます。放射性カリウムという天然に存在する放射性物質が私たちの体には含まれているからです。乳幼児専用のホールボディーカウンターで検査をした際、放射性カリウムが検出されたことを伝えると、今でも驚かれることがあります。

 体の中の放射性カリウムの量は、体の大きさや筋肉量によって異なります。だいたい、体重の60倍前後、体重60キロの方であれば、4000ベクレルぐらいの放射性カリウムが検出されます。