妊娠初期は胎児も危険
風疹とは】三日はしかなどともいわれ、風疹ウイルスによって起こります。主に子どもがかかることが多く、病気事態はそれほど恐ろしいものではありませんが、妊娠している女性がかかると「先天性風疹症候群」を引き起こすことがあります。
【先天性風疹症候群とは】風疹にかかったことのない妊婦が、妊娠の初期に風疹にかかり胎児にも感染した場合、胎児に白内障、難聴、心臓疾患などの先天異常を引き起こすものです。初期であるほど危険性は高く、妊娠4週までは、50%、5〜8週で35%、9〜12週で15%、13〜16週で8%程度といわれています。
【風疹のワクチン】このため女性の方、特にこれから妊娠を考えている方は、ぜひワクチンを接種するようお勧め致します。95%の人に有効です。
また1979(昭和54)年4月2日〜87(昭和62)年10月1日の間に生まれた方は、法律の変わり目でワクチン接種を受けていない人が多いのでご注意ください。
なお、妊娠中にワクチンの接種はできません。またワクチンを接種してから2カ月間は、妊娠をしないようにしましょう。
【妊婦とワクチン】妊婦健診の際、ほとんどの施設で風疹抗体の検査をします。そこで風疹抗体がなかった場合は、風疹にかかった人に近づかないのはもちろんですが、5カ月までは、人の多く集まる場所、特に子どもの多い所は避けた方が無難でしょう。
そして次に備えて、お産が終わったら早速ワクチンを受けましょう。抗体のない人はもちろんですが、抗体価が16倍以下の人も再感染の可能性がありますので接種を受けるようお勧めします。
(県医師会会員)
=次回掲載2月4日
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