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【生活習慣病TOP】
◇健    康    <2007.3.15>
あなたは大丈夫?生活習慣病 肥満にならないために(下)

  幼児期からの食事大切

 前回は、肥満の定義、成人肥満はメタボリックシンドロームの要素である生活習慣病になりやすくなるというお話をしました。今回後編では、小児期の肥満が成人肥満にどのように影響するか、そして乳幼児期の対応法をお伝えしたいと思います。
 まず、思春期肥満は、90%以上が成人肥満に移行するといわれています。また、アメリカ・スウェーデンの研究では、たとえ成人期に肥満を解消しても生活習慣病になる率が高いことが分っています。
 学童肥満は肥満度中等度以上の場合、90%が思春期肥満に移行し、軽度の肥満でも1/3が思春期肥満になるといわれています。
 幼児(一歳から小学校入学前)肥満は、約半数が小学校六年時に肥満になるといわれています。
 乳児(一歳以前)肥満は、現在のところは成人肥満との相関関係はないといわれています。
 それでは、乳幼児期の対応法についてお伝えします。
 乳児期は、カロリーと塩分の取り過ぎに注意することです。生後から一歳までの標準の体重増加は次のようになります。0〜3カ月は1キログラム/月、四〜六カ月は0・5キログラム/月、その後0・3キログラム位/月で増え、一歳で9キログラム。ただしこれはあくまで標準であって、下限ではないのです。標準より少ないと指導しがちになりますが、この辺の注意が必要となります。母乳は、人工乳と比べて、脂肪・たんぱくが少なく肥満予防にもなり、また出が少ないと乳児は吸啜(きゅうせつ)(吸う動作)回数を増やして、分泌を促すことができる(人工乳にはできない)、理想の栄養となっています。
 塩分に関してはベビーフードの食塩0・5%が上限です。そのために、乳児期は母乳を主体にし、離乳食は薄味が基本になります。
 幼児期は、食事のリズムを大切に、規則的に、とバランス良い食事が大事になります。そのためには、食事を楽しくすることと、運動により消費エネルギーを高めることが重要です。幼児は新しい食事をとるのを嫌がる傾向にあります。根気強く与えるのと、リズムを大切にし、空腹感を作ることも重要になってきます。
(県医師会会員・高橋亮一医師)
 

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