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 【 女性の健康と赤ちゃんTOP
女性の健康と赤ちゃん
渡辺信雄 医師       
【 母乳とミルク〜赤ちゃんの栄養 】
女性
体重増加良好なら十分

 赤ちゃんは消化吸収や免疫の働きも未熟であるばかりでなく、栄養の必要量も多い特徴があります。このような赤ちゃんの栄養として最も優れているのが母乳です。出産後3〜4日ごろまでに出る母乳は初乳と呼ばれ、生まれたばかりの新生児に適した成分が多く含まれており、出生後なるべく早くから授乳を試みることが大切となります。母乳栄養の特徴として次のようなことが挙げられています。
 (1)未熟な赤ちゃんにとって必要な成分がすべて含まれており、消化、吸収されやすく、栄養効率も高く、飲みすぎても障害を与えることがありません。ただし、これは母親の栄養の取り方が適切であることが前提となります(2)母乳には赤ちゃんの感染を防ぐ多くの成分が含まれています(3)人工栄養のような牛乳アレルギーの心配がありません。ただし、母親の食べた食品の成分が母乳に含まれるため、卵などのアレルギーが起こることがあり、注意が必要です(4)赤ちゃんを胸に抱いて授乳させることで、母子ともに精神的な安定感と、母親には育児に対する自信を与えます(5)乳幼児突然死症候群の発症が少なくなります(6)母乳栄養は経済的、かつ利便性があり、方法が簡単で知識が無くとも失敗することが少ない利点があります。
 母乳が出る場合には離乳が完了するまで母乳でかまいません。母乳栄養が続けられない場合や出来ない場合には混合栄養や人工栄養となります。市販されている育児用調製粉乳は栄養的には母乳とほぼ同じで安心して使用できますが、製品により調乳方法が異なることや、ミルクアレルギーがあること、衛生管理に注意が必要です。
 母乳、人工栄養どちらでも体重増加が良好なら、赤ちゃんの栄養は十分と考えて、安心して育てて下さい。(県医師会員)

 



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