解熱剤は医師の指示で
熱が出たらすぐ測定
赤ちゃんの体温は少し高めで、37.5度までが正常体温と言われています。熱があるかなと思ったら、まず体温を測ってみてください。水銀計で3分、電子式で1分、耳式では1秒で測定できます。37.5度以上のときは、5分から10分してからもう一度測ってみてください。上がってくるようでしたら衣服を1枚脱がせ、室温を調節してください。38度以上で特に嫌がらないようでしたら、水枕や冷却シートを使ってみましょう。
熱があるからといって、すぐに解熱剤を使用するのは考えものです。熱が出るのは体がウイルスや細菌と闘っているからで、解熱剤を使って熱を下げても、病気の治りを早めるわけではありません。しかし38.5度くらいでも眠れなかったり、ぐずる時には使用しても良いのですが、36度台まで下がるとは考えないでください。1度でも下がると気分が良くなり、食事もとれるようになります。
使用する解熱剤はお医者さんの指示に従い、くれぐれも自己判断で使うことはやめましょう。39度以上あっても赤ちゃんが元気で食欲もあり、機嫌も良ければ解熱剤を使わずに、薄着にして熱を発散させるようにし、首の周り、脇の下、股(また)のあたりを冷たいタオルなどで冷やしてあげると良いでしょう。汗をかいたら体をふき、着替えをさせて脱水を防ぐために番茶や乳児用イオン水をこまめに与えることが大切です。
こんな時はすぐ受診を
高熱が出たからといって、それだけで脳がやられることはありませんが、けいれんを起こしたり、顔色が悪く重症感があるときには、なるべく早く小児科専門医を受診してください。何度か熱を測り、症状の変化などを体温記録表に記載していただきますと、正しい診断をするために大変参考になりますので、ぜひともお願いしたいものです。
(県医師会員)