南北に連なる阿武隈高地と奥羽山脈によって県内でも気候が大きく違うものの、1年を通して最も気温が高くなるのは共通して8月です。私たちのカラダは、常に熱をつくる「産熱」と熱を発散させる「放熱」をバランス良く行うことで健康なカラダを維持しています。しかし、夏の暑さや湿気は体内の「熱バランス」を崩しやすく、8月は注意が必要な時期。
さんさんと光り輝く元気な太陽につられて外で活動し過ぎてしまったり、屋内にいるから大丈夫と安心していると、熱バランスを崩して熱中症状態になってしまう可能性があります。熱中症の中でも重症度の高い熱射病になれば、命を落としてしまうことさえあります。
夏を楽しく元気に過ごすためにも、熱中症対策を忘れずに行いましょう
熱中症の原因は 「環境」「カラダ」「行動」の3つ
熱中症は「暑い」環境だけが原因になるのではなく、湿度や風の強さ、年齢やその日の体調、運動や仕事内容なども関係して起こります。いつでも「自分は熱中症を起こしやすい状態」ではないかを注意しながら過ごすことも大切です。そして、少しでも危険要素があるのなら、いつも以上に熱中症対策を心掛けてください。
熱中症を引き起こす3つの要因
【環境】
・気温が高い・湿度が高い・風が弱い・日差しが強い・閉め切った屋内・エアコンの無い部屋・急に暑くなった・熱波の襲来
【カラダ】
・高齢者や乳幼児、肥満の方・糖尿病や精神疾患といった持病・低栄養状態・下痢やインフルエンザでの脱水状態・二日酔いや寝不足といった体調不良 【行動】 ・激しい筋肉運動や慣れない運動・長時間の屋外作業・水分補給できない状態
福島の美味しい水+塩分で予防
熱中症対策で最も大切と言っても良いのが「水分補給」です。人は1日に皮膚や呼気から約900mlの水分が失われていきます。ここに尿や便からの水分喪失量を加えると約2500ml。暑さの厳しい夏は汗をかくことで、さらにカラダから水分が失われていきますから、注意して水分補給をしていないと、すぐに水分不足に陥ってしまいます。
体内の水分が不足すると熱生産と熱放散のバランスが崩れるばかりか、汗もかきにくくなり、カラダを冷やすことができず熱中症への危険性が高まります。脱水症予防が、熱中症予防のひとつの鍵にもなるのです。日頃から、あまり水分を取らない人は難しいかもしれませんが、1時間にコップ1~2杯(200~300ml)程度が目安。特に、夏は意識してこまめに水分摂取をすることが大切です。 しかし、ここで注意が必要。汗をかくことで奪われるのは「水」だけではなく「塩分」をはじめとするミネラルも消失します。つまり、水分だけ取っていては体内のミネラルバランスが崩れ、逆に熱中症を悪化させることもあります。
汗をかいた時の水分補給のポイントは「水1に塩1~2g程度」。疲労を回復させるために、砂糖やハチミツなどを加えても良いでしょう。
福島の水は口当たりが良く吸収されやすい軟水が多く、夏の水分補給にはもってこいです。自分好みの天然水に塩分と甘味をうまく加えて、自家製スポーツドリンクを作ってみてはいかがでしょうか
ラーメンで熱中症に打ち勝つ
喜多方ラーメンに白河ラーメン。福島県は美味しいラーメンでも全国的に有名。朝からラーメンを食べる「朝ラー」文化の発信源でもあるほど、ラーメン文化が根付いている土地でもあるでしょう。
「ラーメン」というと健康的にはマイナスのイメージが多いものですが、夏の暑い日にはラーメンの中でも「福島県のラーメン」が活躍することがあります。
熱中症は水分不足が大敵ですが、水分に加えて適度な「塩分」摂取が必要です。そして、夏は胃腸機能も落ちやすく、食欲不振や消化不良にも注意しなくてはなりません。ここでラーメンがいきてくるのです。
例えば札幌ラーメン、博多ラーメンと並んで日本3大ラーメンのひとつである「喜多方ラーメン」。醤油や塩ベースの透明な豚骨スープが基本で、他のラーメンに比べて脂分も少なくヘルシー。完食してしまうと塩分過多になってしまう可能性があるので注意が必要ですが、適度な塩分補給に向いています。食欲が落ちている日でも食べやすいうえに、麺類は消化が楽で胃腸の負担になりにくいのも特徴。元気をつけたい時は、チャーシュー多めをチョイスするのもオススメです。
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年々、気温が上がっている日本の夏。熱中症を発症する方も増えているようです。しっかり食事と水分を取って、日頃からの体調管理を心掛けてください。また、少しでもカラダの不調を感じたら、症状が悪化する前に病院に行くことも大切です。
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