いわきFC、5戦ぶり黒星 ホームで山口に競り負け、サッカーJ2
05/14 07:35
サッカーJ2第15節―。いわきFCは12日、ホームのハワイアンズスタジアムいわき(いわき市)でレノファ山口FCと対戦、1―2で敗れた。5試合ぶりの黒星で通算成績は6勝5分け4敗となり、順位は20チーム中7位に後退した。
いわきは前半7分に先制されたものの、同23分にMF加瀬直輝の右からのクロスをFW谷村海那が頭で合わせて追い付いた。風上に立った後半は猛攻を仕掛けたが得点を奪えず、山口に勝ち越しを許した。
いわきは次戦の18日、アウェーの正田醤油スタジアム群馬(前橋市)で最下位のザスパ群馬と対戦する。午後2時開始予定。
【評】攻守で後手を踏み続けたいわきが今季4敗目を喫した。徹底してロングボールで攻めてくる山口に終始苦戦。相手の長身FWとの空中戦やこぼれ球の奪い合いで競り負け、幾度となく自陣深くまで攻め込まれた。カウンターから1得点を挙げたが、セットプレーから隙を突かれて2失点。終盤は決定機もつくったが、最後の一押しが足りなかった。(小磯佑輔)
競り合いに見えた隙、セットプレーも後手
いわきの課題が浮き彫りとなる敗戦だった。「ここ4試合は無失点を続け守備が強みとなっていたが、それが慢心を生んだのかもしれない」。古参のMF山口大輝は敗因を語った。
特に目立ったのが競り合いの甘さだ。象徴的だったのが、失点につながった二つのセットプレー。プレー再開時の反応が遅れ、相手のクロスやシュートに守備で寄せきれなかった。田村雄三監督は「ごまかしたポジションだったり、これまでは『やられなかったからOK』で助かっていた部分でやられた。なるべくしてなった」と失点に苦言を呈した。
緩慢なプレーは、試合を通じて見られた。守備の出足が鈍く、中盤でのこぼれ球が奪えないことから試合の主導権も相手に渡してしまった。
MF山口が「競り合いで負けていたら話にならない」と語るように、全員で献身的に戦うのがいわきの特色。今季の躍進を支えてきた部分でもある。それがこの日は影を潜めた理由について、ある選手は「チームの雰囲気については以前から監督に指摘されていた。チームはまだまだ若い」と経験値の少なさを挙げる。今節に向けた練習の中で、田村監督も選手に気の緩みが見られたことからげきを飛ばしている。
指揮官は次戦に向け、改めて選手に戦う姿勢を求めた。「この1敗をどう感じるかはすごく大事。当たり前にやるべきプレーを練習から徹底する必要がある」(小磯佑輔)