こども家庭庁は30日、希望しても認可保育所などに入れない待機児童数(4月1日時点)を発表した。県内の待機児童は17人(前年比4人増)で、7年ぶりに増加した。県は、自治体ごとの事情によって待機児童が増加したと分析、「自治体の施策を引き続き支援していく」(子育て支援課)としている。
市町村別では、西郷村が12人(同8人増)で最も多かった。棚倉町が3人(同3人増)、矢吹町1人(同1人増)、いわき市1人(同1人減)で、ほかの55市町村はゼロだった。
このうち、待機児童が3倍に増えた西郷村は、共働き世帯が増えていることなどで保育所のニーズが急に高まったとみる。
村の担当者は「村独自で保護者負担軽減のための子育て支援事業や、保育士の確保に向けた就労支援施策を検討している」とし、待機児童対策に注力する考えを示した。
県内の待機児童のピークは2017年度の616人で、保育施設の整備などにより減少傾向にあった。本年度の県内の保育所などの利用定員は3万8737人。申込者は3万4170人、利用児童は3万3587人、定員充足率は86.7%となっている。直近5年の充足率では本年度が最も低かった。