東日本大震災や東京電力福島第1原発事故などの被災地を狙ったリフォーム詐欺事件で、相馬署などは17日、詐欺未遂の疑いで埼玉県新座市、リフォーム業社長の男(23)=詐欺未遂の罪で起訴、愛知県半田市、無職の男(24)の両容疑者を再逮捕した。逮捕は社長の男が4回目、無職の男が3回目。
男2人の再逮捕容疑は5月中旬ごろ、ほかの複数人と共謀し、南相馬市原町区の80代女性方を訪れ「屋根が壊れている」などとうそをつき、屋根の修理工事代金として161万7千円をだまし取ろうとした疑い。県警は、捜査上支障があるとして2人の認否を明らかにしていない。
県警によると、女性は工事請負契約は結んだが、不審に思って契約を解除したため被害はなかった。県警がこれまでに押収した書類などから事件が発覚した。
捜査関係者によると、男2人は交流サイト(SNS)などでつながり離合集散を繰り返す「匿名・流動型犯罪グループ(通称トクリュウ)」の一員で、社長の男がリーダー、無職の男がグループのメンバーとみている。相馬署は組織犯罪対策課、生活環境課、南相馬署、双葉署と合同捜査班として捜査した。
男2人は8月27日、屋根の修理代金名目で南相馬市原町区の30代男性から126万5千円をだまし取ったとして詐欺容疑で逮捕されていたが、福島地検は17日、同容疑については処分保留とした。また同グループの一員とみられる住所不定、外壁リフォーム仲介業の男(22)を同日、大麻取締法違反の罪で起訴した。