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土壌評価の新指標発見 福島大など研究グループ、畑の有機化合物分析

09/19 10:00

 福島大などの研究グループは、ダイズ畑の土壌に含まれる揮発性の有機化合物(VOC)の組成を分析した結果、土壌の状態を評価するための新たな指標となり得ることを世界で初めて明らかにした。同大などが18日、発表した。

 研究グループは筑波大や理化学研究所、北海道大、東京大、京都大の研究者らでつくり、福島大から食農学類の二瓶直登教授が加わった。県内のダイズ畑で3年間にわたり、さまざまな条件下で土壌サンプルを採取し、VOCを分析。土壌の物理特性や、土壌中の化合物、微生物のデータも取得し、組成を解析した。

 その結果、開花期のダイズが生育する時に土壌のVOCの量が増加することなどが分かった。これは土壌のVOCの組成が、農地の土壌評価の指標となることを示しているという。

 研究グループによると、今後、土壌のVOCの組成と、作物の収量や品質との関係が明らかになれば、農業現場での土壌管理に役立てたり、土壌の健全性を維持するための新たな手法を開発したりすることが期待できるという。

 この研究成果は4日付で学術誌に掲載された。

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