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福島県の本年度新規就農者322人 3年連続300人超、促進取り組みが浸透

09/21 08:50

 県は20日、本年度(昨年5月から1年間)の新規就農者数が322人(前年度比45人減)となり、3年連続で300人を超えたと発表した。県は県内7地域に配置した就農コーディネーターや関係団体と連携した就農促進の取り組みが浸透し始め、年間300人台の確保につながったとみている。移住に合わせて就農する人向けの対策を強化し、新規就農者のさらなる確保に力を入れる方針だ。

 新規就農者数の推移は【グラフ】の通り。東日本大震災後は増加傾向にあり、2022年度に初めて300人を超えた。23年度は367人で過去最多を更新し、県総合計画(22~30年度)に掲げる30年度の目標を前倒しで達成したため「年間400人」に上方修正していた。

 本年度は45歳未満が239人(前年度比54人減)で全体の74%を占めた。就業形態別は自営就農152人(同6人減)、雇用就農170人(同39人減)。自営就農者の部門別では野菜が80人で最も多く、果樹32人、水稲19人と続いた。

 地域別を見ると、県北が115人で前年度より19人増えた一方、いわきは14人で前年度を40人下回った。県は、いわきでは主に雇用就農が大幅に減少したとみており「人材の新規募集がなかったのではないか」と推測した。

 本県の基幹的農業従事者数は約5万2千人で、この10年間で約3万人減少しており、新規就農者の確保が急務だ。県と農業関係団体は昨年4月に「農業経営・就農支援センター」を設立し、ワンストップの支援体制を整えた。目標を上回る年間1300件の相談を受け、全体の約7割が新規就農関連だった。

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