福島県高校新人体育大会水泳競技は最終日の22日、郡山しんきん開成山プールで男女14種目の決勝などが行われた。
男子200メートル個人メドレーは水戸煌稀(こうき)(日大東北1年)が2分1秒85、男子100メートル背泳ぎは渡部竣也(同2年)が55秒42をマークし、それぞれ大会新記録で制した。男子50メートル自由形は石川遼弥(同2年)が大会記録に並ぶ23秒49で優勝した。
渡部、けがからの復帰戦でも圧巻
けがからの復帰となった大会で堂々の大会記録更新を果たした。男子100メートル背泳ぎの渡部竣也は、2位以下を大きく引き離す圧巻の泳ぎで優勝。「あまり練習ができなかった中で(大会新の)タイムが出たのは良かった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
6月中旬頃から右肘に痛みを感じ、関節に骨のかけらなどが入り込む「関節内遊離体」と診断された。高校総体などの主要大会が一通り終わった8月末に手術し、練習を再開できたのは9月に入ってから。発熱なども重なり、練習時間がほとんど取れない中で調整を続けてきた。
久しぶりのレースで体力面で不安があったため、道中は「抑えた」という渡部だが、スタート直後から先頭に立ち続けた。ラスト25メートルでペースを上げ、後続との差を広げてゴール。「肘に問題はなく泳げた」と語る。
東北大会は1カ月後。渡部は「しっかり練習すればさらにタイムを縮められると思う。体力を戻して1位を狙い、目標タイムを果たしたい」と自信を見せた。(近内雅基)