いわき市常磐下船尾町の文具店「パピルス」は、同店に体験型文具カフェ「パピルスカフェ」をオープンした。3代目社長の渡辺寛之さん(42)は「憩いの場になってほしい」と来店を呼びかけている。
パピルスは「『書く、描く』ことを大切にしたい」という寛之さんの思いで、芸術を創出する場として幼児、児童向けのアート教室を多数開催している。カフェは「保護者が子どもをゆっくりと待てる場所をつくりたい」と考えたことがきっかけだった。
カフェの開店は今年6月。「書くこと」の楽しさを伝えようと、店内には常時約20種の文房具を体験できるコーナーを設けているほか、無料のはがきとポストを設置し、カフェから手紙を出せるようになっている。寛之さんは「座って触れてもらい、新しい文房具との出合いを提供したい」と話す。
カフェの外観や内装は、パピルスのイメージカラーである黄色を取り入れた。明るい店内には長年、パピルスを見守ってきたケヤキの木が植えられ、オブジェツリーとして来店者を温かく迎える。寛之さんの妻瞳さん(41)がカフェの店長を務め、体に優しいカレーやオリジナルドリンク、イワキライキの米粉を使用したドーナツなどを提供。瞳さんは「季節メニューなども開始する予定なので、楽しみに来店してほしい」と呼びかけている。
パピルスは1955年、同市常磐湯本町に前身である「渡辺文具店」として創業した。アート教室のほか、店内で赤べこの絵付けやステンドグラス作りなど、11種の体験を予約制で開催している。
営業時間はパピルスが午前10時~午後6時半、カフェが午前11時~午後3時。変更の可能性あり。定休日は毎週月曜日、第1、3、5日曜日(カフェのみ金曜日も定休)。問い合わせはパピルス(電話0246・43・2440)へ。