デジタルイノベーション拠点10月1日開所 会津大、一般にも開放

09/26 11:15

 新産業や新規企業の創出を目的に、既存施設の設備を強化して生まれ変わる会津大の「ふくしまデジタルイノベーション地域中核拠点」が10月1日、同大に開所する。先端のデジタル環境を整え大学と企業との共同研究を加速するほか、一般にも開放することでデジタル技術を活用した社会変革と地域活性化を目指す。

 拠点の前身は産学イノベーションセンター(UBIC)。大学と企業、地域の産学官連携拠点施設として、共同研究や大学発ベンチャー企業の育成などを行ってきた。一方で生成人工知能(AI)などの開発競争が激化する中、高精度なコンピューターが必要となるなど設備面の課題もあったことから、経済産業省の補助金を受けてUBICを改修した。

 企業との連携のほかに特徴的なのが一般への開放だ。法人、団体でなくても個人で事業を計画していたり、起業を検討している人にビジネスのきっかけを提供するため、事前登録制で貸し出す。使用料は月額3千円で、使用申請は年度ごとの更新となる。

 拠点は情報通信技術(ICT)分野で特に重要とされる〈1〉AI〈2〉データサイエンス〈3〉サイバーセキュリティ〈4〉カーボンニュートラル〈5〉サイバーフィジカルシステム―の五つの「研究ラボ」を備える。企業との共同研究を進め、その成果を社会に展開するほか、大学職員、企業、学生を問わない施設利用者の交流によって相互連携と地域課題の解決を図っていく。

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