工業薬品・成型加工品製造販売を手がける日本化学産業(東京都)は、いわき市のいわき四倉中核工業団地に、電気自動車(EV)に搭載された使用済み2次電池の金属リサイクルの技術実証、事業化を目指すパイロットプラントを建設する。本年度中に着工し、2026年3月完成、4月稼働予定。
同社の循環型社会の実現を目指した取り組みの一環で、約31億円を投資して建設する。同社の独自技術を活用することで、EVの使用済み2次電池に含まれるニッケル、コバルト、リチウムなどの金属を分離し、再びEV向け電池の材料に戻すことが可能になるという。パイロットプラントで技術開発を進める。
工業団地の3ヘクタールの土地に平屋の建物2棟を建設する。回収した電池を粉砕した「ブラックマス」と呼ばれる粉体を年間約60トン処理する。同社は広野町に工場を置いており、県内の拠点は2カ所目。