日本バドミントン協会は1日、2028年ロサンゼルス五輪を目指す日本代表の指揮を執るヘッドコーチ(HC)として、トナミ運輸とジュニア日本代表でHC職を務める大堀均氏(56)が来年1月に就任すると発表した。パリ五輪女子シングルスで8強入りした福島県会津若松市出身の次女大堀彩(トナミ運輸、富岡高卒)の父で、富岡高とふたば未来高でバドミントン部監督を歴任した。
大堀氏は同協会を通じて「より強靱(きょうじん)なナショナルチームの組織づくりや選手個々の目標達成のための取り組み、日本バドミントン界のさらなる発展のために精進する」と決意を示した。
栃木県出身の大堀氏はトナミ運輸での選手時代を経て本県教員となり、06年に富岡高バドミントン部監督に就いた。同校を全国屈指の強豪校に押し上げ、日本勢初の世界ランキング1位になった男子シングルスの桃田賢斗(NTT東日本)をはじめ、パリ五輪に出場した大堀彩や男子ダブルスの保木卓朗、小林優吾組(トナミ運輸)、混合ダブルスの渡辺勇大、五十嵐有紗(旧姓東野)組(BIPROGY)らを指導した。
同校を継承した、ふたば未来高監督を17年に退任後トナミ運輸に籍を移し、同社の男女シングルスコーチを務める一方、22年からジュニア日本代表のHC職としてバドミントン界の後進育成に力を尽くしている。
ジュニア世代から世界で活躍する選手を送り出してきた手腕が評価された。4年後のロサンゼルス五輪を見据え、同協会は来年からのコーチ体制や代表チームの構想を本格化させる。
大堀氏は日本代表HCの大任について、自身の好きな言葉「今日という日は残りの人生最初の一日」を胸に刻んで臨むと意気込む。
アテネ五輪後に就任し、パリまでの五輪5大会で日本を率いた韓国出身の朴柱奉(パク・ジュボン)HC(59)は今年限りで退任し、来年3月までアドバイザーを務める。