福島県福島市の80代女性が玄関に置いた現金850万円をだまし取られた「なりすまし詐欺」事件で、詐欺の疑いで福島署に逮捕された住所不定、マレーシア国籍、調理師の男(24)が事件への関与を目的に来日した可能性があることが1日、捜査関係者への取材で分かった。
捜査関係者によると、男は事件前後の短期間のみ日本に滞在。事前にマレーシアで何らかの方法で情報を知り、現金を得るため来日した可能性があるという。同署はだまし取られた現金の行方や、来日した詳しい経緯を調べる。
この事件を巡っては、男が玄関に置かれた現金を持ち去る「受け子」で、女性に電話をかけた人物らと役割を分担しているため、組織的グループが事件に関与したとみられることも捜査関係者への取材で判明。同署は、管内で複数確認されている同じ手口のなりすまし詐欺事件との関連も慎重に調べている。
同署は1日、男を送検した。