合唱の第91回NHK全国学校音楽コンクール(Nコン)が12日、東京都渋谷区のNHKホールで開幕した。初日は高校の部が行われ、3年連続4度目の出場となった会津が2位に相当する銀賞に輝いた。NHKと全日本音楽教育研究会の主催。
高校の部には、全国434校から各地区予選ブロックを勝ち抜いた11校が出場した。会津は歌人の俵万智さんが作詞した課題曲「明日のノート」(松下耕作曲)と、同校合唱部のために制作された自由曲「混声合唱とピアノのための『pray』」(萩野なつみ作詞、宮本正太郎作曲)を披露した。最高賞の金賞は清泉女学院(神奈川)だった。
今年41人で全国の舞台に立った会津は、他部門も含め県内唯一の出場校だった。これまで3度出場し、いずれも銅賞を受けてきた中で、初の銀賞を勝ち取った。自由曲は雨と春をモチーフに光と影の対比が表現された曲で、繊細なハーモニーに祈りを込めて歌い上げた。
上野碧葉(あおば)部長(17)=3年=は「金賞を目指していたので悔しい気持ちもあるが、大満足の演奏ができた。聴いてくれる一人一人に届ける気持ちで歌った」と充実した表情を見せた。大竹隆顧問(62)は「東北ブロックでの演奏から安定感が増した。今までやってきたことをやり切れた」と話した。
会津は26日に開かれる全日本合唱コンクール全国大会にも出場する。上野部長は「もっと曲に入り込んだ表現ができるように練習を重ねる」と次の舞台に向けて表情を引き締めた。