福島県浪江町は、JR浪江駅周辺の整備事業で建設を予定する交流施設や商業施設について、21日に着工する。国立競技場(東京都)を手がけた建築家隈研吾さんらと連携して作成したグランドデザイン基本計画を踏まえ、両施設のほか住宅、芝生広場などの整備を進める。2027年3月の完成を目指す。
交流施設にはカフェやコワーキングスペース、情報発信ブースを設ける。商業施設にはスーパーマーケットや物品販売、飲食店などが入居する計画。建物には木材をふんだんに使い、温かみのあるデザインで統一する。また両施設をつなぐ大屋根「なみえルーフ」を設けて、軒下に人が集まりやすい空間をつくる考えだ。
町は22年に隈研吾建築都市設計事務所などと連携して最初の基本計画を作成。着工に向けて計画の一部変更や家屋などの解体撤去工事を進めていた。町の委託を受けた都市再生機構(UR)が基盤整備工事を行い、25年度以降に施設整備工事に着手する計画となっている。