磐梯熱海温泉(福島県郡山市)の栄楽館グループ各館は2日、来春の大型観光企画「ふくしまデスティネーションキャンペーン(DC)」に合わせ、歴史や文化を含めた食を楽しむ「ガストロノミー」の新プランを発表した。本県沖でとれた常磐ものや発酵食のほか和紙作りや作陶などを体験できる多彩な企画を用意している。
萩姫の湯栄楽館では、郡山市中田町の「海老根伝統手漉和紙」作りを体験できる。源泉の水で紙を手すきし、自分だけの旅のしおりを作る。常磐ものやマイタケなどの料理も提供する。
ホテル華の湯は「郡山の水と土を美食を味わう」がテーマ。同市の「あさかの窯」で陶芸を体験するほか疏水の水で育った米や野菜を使って同窯の器に盛りつけた特別会席を味わえる。
湯のやど楽山では、元すし職人の料理長からヒラメやカレイなど常磐ものを使ったすしの握り方を学び、職人の味と自分で握ったすしの食べ比べができる。常磐ものの講習もある。
浅香荘では、本県が誇る発酵文化を満喫できる。地元の老舗「太田屋味噌(みそ)こうじ店」のみそを使用した三五八漬け作りやみそ玉作りの体験のほか、地酒3酒のきき酒も楽しめる。
各旅館の関係者が2日、新プランを発表した。増子浩之総支配人は「福島の自然が育んだ食材、生産者の情熱、受け継がれた食文化、料理を彩る器の物語の全てを五感で味わっていただきたい」と述べた。プランの詳細や予約は各旅館のホームページから。
