福島県郡山市西田町の高柴デコ屋敷で、来年の干支(えと)「午(うま)」にちなんだ縁起物作りが最盛期を迎えている。
創業から300年余りのデコ屋敷本家大黒屋では、21代目の橋本彰一さん(50)らが6月から作業を進めてきた。制作過程では、下地の白い胡粉(ごふん)が塗られた張り子に繊細な筆さばきで彩色される。馬具の部分には縁起が良い「福」の文字が入り、橋本さんらがかわいらしい瞳を慎重に描き入れている。
伝統の技で新たな張り子を生み出す橋本さんは「駆け跳ねる躍動と前進する願いを込めて制作している」と話した。縁起物は高さ11~21センチの三つのサイズのほかに、「豆干支シリーズ」の5.5センチの作品もある。店舗や通販サイトで販売される。
