自民「5議席」獲得、民進系は3議席 福島小選挙区・比例東北

 

 衆院選の県内5小選挙区では、2014年12月の前回と同様に自民が3選挙区で勝利、野党は2選挙区での議席獲得にとどまった。比例東北と合わせると、自民は5議席を獲得、民進系の野党議員は公示前より1議席減らし、3議席に後退した。

 2、4、5区で野党候補が競合し、非自民票が分散したことで自民候補が優位に選挙戦を展開。自民候補は後援会や友好団体など支持基盤を手堅くまとめた。

 自民候補と野党共闘の両前職による一騎打ちとなった1区は、民進、共産、社民各党県組織の支援を受けた民進系無所属前職の金子恵美氏(52)が支持層を手堅くまとめ、自民前職の亀岡偉民氏(62)に前回の雪辱を果たした。

 2区は、自民前職の元復興相・根本匠氏(66)が希望、共産、維新の新人3氏を序盤から引き離し、8度目の当選。

 3区は、希望と民進の合流交渉を担った民進系無所属前職の玄葉光一郎氏(53)が、重厚な後援会組織を基盤に序盤から優位に戦いを進め、自民、共産の各新人を下した。

 改正公選法による区割り変更で西郷村が編入された4区は、自民前職の菅家一郎氏(62)が希望前職の小熊慎司氏(49)との最終盤までもつれる接戦を制した。

 5区は、復興相で自民前職の吉野正芳氏(69)が希望前職の吉田泉氏(68)ら3人の追撃を許さず、7選を決めた。

 亀岡、上杉、小熊氏が「比例東北」復活

 衆院選の比例東北ブロック(定数13)の本県関係では、県内小選挙区と重複立候補した候補のうち、福島1区で敗れた自民前職の亀岡偉民氏(62)、3区で自民新人の上杉謙太郎氏(42)、4区で希望前職の小熊慎司氏(49)がそれぞれ名簿2位で復活当選した。

 比例単独立候補者は、公明前職で名簿2位の真山祐一氏(36)、希望名簿19位の元職宇佐美登氏(50)、共産名簿4位の新人松井秀明氏(48)、諸派・幸福名簿1位の新人矢内筆勝氏(56)が立候補。東北の各市町村で開票作業が進んでいる。

 本県関係の衆院議員は小選挙区、比例代表合わせて8人となり、公示前から1人減った。参院議員(福島選挙区、比例)を含めた本県関係国会議員は自民6人、無所属3人、民進、希望、公明、共産各1人の計13人となった。衆院選後の野党の再編が注目される。