岸田首相、福島・土湯温泉で第一声 「未来のため頑張りたい」

 
土湯温泉で第一声を放つ岸田首相(右)=19日午前10時30分、福島市

 衆院選が公示された19日、岸田文雄首相(自民党総裁)は福島市の土湯温泉で第一声を上げた。首相は17日に県内の被災地や東京電力福島第1原発を訪れたことを踏まえ「原発の廃炉や処理水、心のケアなどまだまだやらなければならないことがたくさんあると痛感した」とし「福島、東北の未来のため頑張りたい。『東日本の復興なくして日本の再生なし』の言葉を心に刻んで頑張りたい」と語った。

 新型コロナウイルス感染症への対応を巡っては「ワクチン接種、検査体制の充実、治療薬の開発をしっかり進めなければならない。経済対策もしっかり用意していく」と強調。コロナ禍の影響を受ける農業や観光の振興に力を入れていく考えを訴えた。

 東日本大震災後の国政選挙では、2012(平成24)年の衆院選で当時の野田佳彦首相(元民主党代表)、14年と17年の衆院選、13年と19年の参院選では当時の安倍晋三首相(元自民党総裁)が県内で第一声を行っている。16年の参院選では、安倍元首相が熊本地震からの復興に向けて熊本市で第一声を放った後、本県に入り街頭演説に臨んだ。