３１日投開票の衆院選では、「共闘」を追い風に野党が県内３選挙区で議席を確保した。いずれも立民前職の金子恵美さん（５６）＝１区＝が自民前職との３度目の戦いを制し、玄葉光一郎さん（５７）＝３区＝は節目となる１０選目、小熊慎司さん（５３）＝４区＝は前回の雪辱を果たした。一方の与党も自民前職の根本匠さん（７０）＝２区＝と吉野正芳さん（７３）＝５区＝の両大臣経験者が盤石の戦いで貫禄を見せた。日本そして本県の未来に向け、県民の思いが託された。

　午前０時を過ぎて日付が変わってすぐに「当選確実」が報じられると、福島市にある金子さんの選対事務所では吉報を待ちわびた支持者に安堵（あんど）の表情が広がった。

　無所属の野党統一候補で勝利した前回と異なり、今回は立民の公認候補として出馬した。ほかの野党との協力態勢が正式に決まったのは公示直前だったが、前回培った野党共闘の土壌を生かし、組織力のある自民候補に対抗した。選挙区内全域をくまなく巡り、県内選挙区唯一の女性候補として激戦を制した。

　金子さんは選対事務所で「野党共闘で明確に選択肢を示すことができた。今後も政権を変えていくという目標を持って歩みたい」と３期目への決意を語った。