初当選・馬場氏「29歳最年少」若さ生かす 福島県関係9人初登院

 
初登院し、活躍を誓う馬場議員=10日午前

 特別国会が召集された10日、本県関係衆院議員9人が初登院した。衆院選で初当選した馬場雄基議員(立民、比例東北)は「政治との距離を近づけるための環境整備に取り組む」と若さを生かし、あらゆる世代との対話の機会創出へ意欲を示した。

 「最初に門が開くその瞬間を大切な記憶の一ページとして残しておきたかった」。本県選出議員で最も早い午前7時30分ごろに国会正門前に姿を見せると「平成生まれ」「最年少」という注目度から多くの報道陣にカメラを向けられたが、矢継ぎ早に出る報道陣の質問には堂々と振る舞った。

 イメージカラーとするオレンジ色のネクタイには、約1年前に亡くなった祖父の形見というネクタイピンを合わせた。「(祖父は)家族でもあり、恩師でもある。一緒にいたいなと思ったときは着けているんです」

 政治を志す原点は、浜通りからの避難をきっかけに笑顔をなくした少年との出会いだった。「復興は何が何でも私たちの代で成し遂げる」。国会議事堂に視線を移し、決意を新たにした。

 「開門」。衛視が午前8時と同時に声を響かせると、29歳は正門から議事堂へと続く坂道に向かって重責をかみしめるように歩きだした。

 地元の声反映

 金子恵美議員(福島1区) 福島1区の代表者として認めていただけるよう精進する。地元の声を政策に反映するという原点に立ち戻って活動していく。

 新産業を創生

 根本匠議員(福島2区) 福島の真の復興を成し遂げるため福島からしっかりと国を動かしていく。感染抑止対策と経済再生、新たな産業の創生に取り組む。

 勝負の10期目

 玄葉光一郎議員(福島3区) 大都市集中型から地方分散型の社会をつくるために提案をしていく。節目の10期目で政治家としての思いを込め勝負を懸ける。

 経済立て直す

 小熊慎司議員(福島4区) コロナ禍で打撃を受けた経済、地域社会の立て直しが急務。人口減が深刻な課題で都市集中の解消に向けて政策を積み重ねていく。

 被災地のため

 吉野正芳議員(福島5区) 国際教育研究拠点を双葉郡に誘致したい。原発事故被災地出身の議員として有権者に寄り添った発言をすることで負託に応えたい。

 「研究開発」推進

 亀岡偉民議員(比例東北) 取り組むべき仕事は山積み。国際教育研究拠点整備とコロナ対策を進めて「事故の福島」から「研究開発の福島」に衣替えさせる。

 謙虚と感謝で

 上杉謙太郎議員(比例東北) 謙虚と感謝を持ち2期目に臨む。外務政務官として公務活動は増えるが、フットワークは軽く地元を歩く時間も大切にしたい。

 過疎化対策へ

 菅家一郎議員(比例東北) 復興の加速に加え、会津などの過疎化、少子高齢化の課題解決のために働く。JR磐越西線の「ミニ新幹線化」実現を目指す。