いわきFCが初戦突破、全国で輝き クラブチームサッカー選手権

 
【Well―B 熊本―いわきFC】大勝で鮮烈な全国初勝利を収めたいわきFCの選手たち=8日、紀の川市桃源郷運動公園陸上競技場

 将来のサッカーJリーグ参入を目指し、チームの本格始動から約8カ月。いわきFC(県社会人リーグ2部)の選手たちがついに全国大会のピッチに立った。和歌山県紀の川市で8日に行われた全国クラブチーム選手権大会1回戦で全国大会初勝利を手にしたいわきFC。チームの歴史に刻まれる1勝を挙げ、鮮烈な全国デビューを果たしたが、選手らはさらなる高みを見据える。

 県勢として同選手権大会6年ぶりの出場を果たしたいわきFC。全国の舞台でも選手たちが輝きを放ち、初戦で12―0の快勝を収めた。いわきFCの主将古山瑛翔選手(22)は「相手の力が分からない分、最初からしっかり戦うことを意識した」と初出場の全国大会初戦を振り返り、「全国1位を取るチャンス。優勝して全国社会人選手権大会につなげたい」と語った。

 躍動する選手にサポーターも熱視線を送った。岐阜県から会場に駆け付けた会社員村山薫さん(33)はサッカー記事などを通していわきFCの理念に共感。いわきFC発足当初からチームを応援してきた。

 村山さんは「(日本フットボールリーグ昇格につながる)全国社会人選手権大会に向け、優勝して結果と内容をものにしてほしい」と全国制覇の栄冠に期待を寄せた。

 ピーター・ハウストラ監督(49)は「選手は70分間集中して戦った。選手たちが全国で勝つことで評価されることは良いこと」と価値ある1勝をものにした選手をたたえ、「県民をはじめ、将来、全国の人たちからも応援されるチームにしていきたい」と述べた。