いわきFC「日本一!大きな自信に」 初の全国舞台で『圧倒劇』

 
初の全国制覇を果たし、喜びを爆発させるいわきFCの選手とハウストラ監督(2列目左から4人目)=11日、和歌山市・紀三井寺公園陸上競技場

 チーム始動後約8カ月での快挙だ。和歌山市で11日に開かれたサッカーの第23回全国クラブチーム選手権大会を制したいわきFC。チームにとって初の全国の舞台で圧倒的な力を示し、「いわき市」「福島県」の名をとどろかせた。

 いわきFCの理念は「いわき市を東北一の都市にする」。今大会の制覇は、その実現に向け大きな一歩となった。チームを運営する「いわきスポーツクラブ」の大倉智社長(47)は「いわきFCといわき市、福島県を全国に知らしめた。日本一になったことは大きな価値がある」と成果を振り返った。古山瑛翔主将(22)は「素直にうれしいが、目標はJFL昇格。今回のタイトルは次に向けてチームの自信になった」と語った。

 サポーターも県勢初制覇を喜んだ。東京都から応援に駆け付けた会社員川本祐太さん(33)は「うれしいの一言。歴史に名を刻み、福島県にとって大きいこと」と顔をほころばせた。

復興へ 勇気と元気与えた いわき市の清水敏男市長は、いわきFCの全国クラブチームサッカー選手権大会優勝を受けて、「いわきFCの優勝は復興に向け勇気と元気を与え、いわき市にとって力強い追い風になる」とコメントした。

 次の関門は「社会人選手権」

 いわきFCが直近の目標に掲げる「日本フットボールリーグ(JFL)昇格」に向け、愛媛県で21日に開幕する全国社会人サッカー選手権大会が次の関門となる。同大会には、各地域の予選会を勝ち抜いた社会人チームなど計32チームが出場する。上位4チームの中から、各地域リーグの優勝チームなどすでに全国地域チャンピオンズリーグ2016の出場権を得ているチームを除き、最大3チームがJFL昇格を懸けた同リーグに出場できる。

 同リーグには12チームが出場。4チームごとの3組に分かれる1次ラウンド(11月11~13日)、1次ラウンドの成績上位の4チームによる決勝ラウンド(同25~27日)の両リーグ戦が行われ、原則として決勝ラウンドの上位2チームがJFLへの参入権を獲得できる。