いわきFC準決勝へ、井原が先制弾で勢い 天皇杯福島県予選

 
【いわきFC―FCプリメーロ】前半、2点1アシストの活躍を見せたいわきFCのFW井原〈18〉

 サッカーの第22回県選手権大会・第97回天皇杯全日本選手権県代表決定戦は1日、相馬市の相馬光陽サッカー場で準々決勝2試合が行われ、前回大会準優勝のいわきFC(県社会人リーグ1部)はFCプリメーロ(東北社会人リーグ1部)に5―0で勝利し、準決勝進出を決めた。

 いわきFCは前半6分、MF植田裕史のゴール前へのパスをFW井原楓人が頭で合わせて先制。その後もFW菊池将太、植田が立て続けに追加点を加え、前半終了間際には、井原がこの日2点目を決めて4―0で前半を折り返した。後半17分には、MF片山紳の左からのクロスに菊池が頭で合わせ、快勝した。

 いわきFCは次戦の2日、同サッカー場でメリー(東北社会人リーグ1部)と対戦する。午前11時開始予定。

 今季初先発の起用に応え、いわきFCのFW井原が攻撃の口火を切る先制弾を決めた。

 前半6分、味方MFが相手守備を引きつけながら送ったクロスを冷静に頭で合わせた。「最初の得点が重要だと思っていた」と狙い通りのゴール。この得点がチームを活性化し、前半早々からいわきFCの攻めの時間帯が増えた。

 前半終了間際にも、サイドからのボールを右足で流し込んで2点目。井原の2点は、いずれもMF植田からのアシストで、自身も植田のチーム3点目をお膳立てするなど、「ホットライン」が機能した。

 前半大量点を決めたいわきFCだったが、相手が守備を重視した後半はゴールが遠くなり、1得点。4回戦に続く無失点勝利だったが、田村雄三監督は「最後の部分でスピードアップできなかった」と課題を口にする。ただ、今回の準々決勝は4回戦とは大幅に選手を変更。田村監督は「さまざまな選手を試せたことは収穫」と話す。

 「これからもどんどん得点を決めたい」と連係面で歯車をかみ合わせた井原。点取り屋はまだ飢えている。

 田村雄三監督

 決勝に向けては、決勝への気持ちが高ぶっている中でも、目の前の相手としっかり戦うことを大切にしたい。