いわきFC、収穫の敗戦 ハワイ国際大会、3位決定戦で3-5
日本、米国、カナダのサッカークラブが初代王者を争う国際大会「パシフィックリム・カップ2018」は最終日の10日(日本時間11日)、米ハワイ州ホノルルのアロハ・スタジアムで決勝と3位決定戦が行われた。いわきFCは3位決定戦で米プロリーグMLSのコロンバス・クルーSC(米)に3―5で敗れた。
いわきは1回戦でMLSのバンクーバー・ホワイトキャップFC(カナダ)と対戦、0―1で惜敗した。今季公式戦2戦目となったコロンバス戦でも勝利を逃し、初めて臨んだ国際大会は2戦2敗で4チーム中4位の成績で終えた。
決勝はJ1北海道コンサドーレ札幌が1―0でバンクーバーを下し、初代王者に輝いた。
「フィジカルは通用」
ハワイを舞台にしたいわきFCの挑戦が終わった。今季のスタートを切った国際大会で白星を挙げることはできなかったが、海外プロクラブとの2戦で得た手応えは、戦いを終えた選手の顔つきが物語っていた。
「負けた悔しさはあるが、思っていたよりもフィジカルが通用した。チームが目指すサッカーは間違っていないと再認識した」。2戦連続出場のMF久永翼は身体面で海外勢と互角に渡り合った大会を振り返った。
最終戦の3位決定戦。コロンバス・クルーSCは、先発で米代表のGKザック・ステッフェンやMFウィル・トラップを送り込み、ボールを保持して主導権を握る「ポゼッションサッカー」を展開した。
いわきの田村雄三監督は前線で圧力をかけてサイドから崩し、ボランチがゴール前へ飛び込むよう指示。失点直後の前半34分、田村監督の狙い通りにFW吉田知樹が左サイドをドリブルで突破し、中央の空いたスペースにパスを出すと、走り込んだ久永が同点ゴールを決めた。
後半は2点をもぎ取ったが、リードを奪えないまま海外遠征は終幕。ただ、「失点は少ない方が良いが、両チームがゴールを目指した結果」と指揮官は悲観しなかった。
米国にサッカーを根付かせるとの理念を掲げた大会で「福島復興」も力強くアピールしたいわき。チームの名を海外に発信し、大きな経験値を積んだ選手は引き締まった表情でスタジアムを後にした。
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