いわきFC、26日に天皇杯初戦 地元熱く...昨年以上のドラマを

 
本番に向け練習するいわきFCの選手

 いわきFC(東北社会人サッカーリーグ2部南)は26日午後1時、ホームのいわきグリーンフィールド(いわき市)で第98回天皇杯全日本選手権初戦の宮城県代表ソニー仙台FC(日本フットボールリーグ、JFL)戦に臨む。いわきにとって、今季の公式戦で格上のチームと戦える国内唯一の大会。地元での初戦に選手たちは「全力で戦う姿を見せたい」と決意をみなぎらせている。

 「一生懸命に試合しないとファンもついてこない」。選手会長のFW平岡将豪選手(23)は13日の県代表決定戦の福島ユナイテッドFC戦(福島市、「とうほう・みんなのスタジアム」)の熱気を思い出しながら次戦への意気込みを語る。

 ソニー仙台戦は地元いわきでの開催。平岡は「多くのサポーターが来るかもしれない」と声援の後押しを受けて快勝した福島戦、J1相手の奮闘で相手サポーターを巻き込んだ前大会のコンサドーレ札幌戦の再現を狙う。

 本戦での活躍が期待されている一人が、今季からいわきに加入したMF河村英侑選手(22)。神奈川大時代の2016年には神奈川県代表決定戦でチームを勢いづける先取点を挙げるなど大舞台での強さには定評がある。「天皇杯はプロチームとも戦える唯一の大会。出場できることがうれしい」。学生時代はサッカーを続けるか悩んだ時期もあったという河村。本戦での活躍が自らの選択の正しさの証明となるだけに「先発メンバーとして出たい」と意気込んでいる。

 本格始動から3年目で挑む2度目の天皇杯は、札幌を破った前大会の活躍もあって注目を浴びるチームの一つだ。

 田村雄三監督(35)は「選手が自分たちのやってきたことが間違っていないと思い始めたことで成長が加速している」ときっぱり。「見ている人が元気になるようなサッカーをしたい」と昨年以上のドラマを演じる準備を着々と進めている。