先制・小野瀬、悔しさにじませる 天皇杯、いわきFC一歩及ばず
サッカー天皇杯で初戦突破を逃した、いわきFC(東北社会人リーグ2部南)。3年ぶり20度目の出場の宮城県代表、ソニー仙台FC(日本フットボールリーグ、JFL)を地元いわき市に迎え戦ったがリードを守りきれず、昨季J1王者の川崎フロンターレが待つ2回戦へ進むことはできなかった。
最後まで走り続けたが、あと1点が遠かった。試合終了の笛が鳴り響くと、いわきFCのFW小野瀬恵亮は天を仰いだ。先制ゴールを決めたものの、「最後まで決めきれなかった」と悔しさをにじませた。
「つないで裏を取ろう。立ち上がりで試合を決めよう」と意識して試合に入り、試合開始直後から相手守備陣の裏に抜け好機を探った。前半9分にMF五十嵐陸の浮き球のパスを走りながら肩で受け、足元にボールを収めた。冷静に相手DFの位置を確認し、ゴール左隅に向かって右足を振り抜いた。「試合が落ち着く前の早い時間帯を狙う」というゲームプラン通りの先制点に小野瀬は両手を広げ歓喜した。
しかし、前半の終盤は好機を生かし切れず、苦しい時間が流れた。同点に追いつかれた直後の得点が欲しい場面。絶好のクロスに高さが足りず、ヘディングを失敗した。その後も幾度となく相手ゴールに迫ったが、ネットを揺らすことはなかった。
「厳しい練習を積み、一日一日を大事に取り組みたい」。決定機を確実にものにするため、さらなる鍛錬が必要だと実感した。
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