いわきFC接戦制し東北V 社会人サッカー、今年こそ全国制覇へ
30日に岩手県フットボールセンターで行われた、第54回全国社会人サッカー選手権大会(全社)東北予選会の代表決定戦。接戦を制し全国の切符を手にしたいわきFC(東北リーグ2部南)イレブンは、「初の全国優勝を目指す」と口をそろえた。今季から全社は、日本フットボールリーグ(JFL)昇格が懸からない大会となったが、前回大会と変わらない意気込みで今年こそ頂点を目指す。
昨年までは全社で上位入賞するとJFL昇格を懸けた全国地域サッカーチャンピオンズリーグへの出場権を得られ、「飛び級」につながる大会としてJリーグ入りを目指すチームの士気は高まった。今季からはルールの改正で飛び級制度は消滅。いわきがJリーグに上り詰めるためには、リーグ戦での勝利を積み上げるしかない。飛び級はないが、田村雄三監督(35)は「いわきFCを全国に知ってもらういい機会」と捉え、優勝を狙う姿勢は変わらない。
選手たちも同様だ。「去年は絶対に昇格する意気込みだった。(昇格はないが)変わらず優勝を目指さないといけない」と力を込めるのは、前回も全国大会に出場したMF金大生選手(23)。いわきは別の大会で全国制覇の経験があるが、全社は昨年は2回戦で敗退。「悔しかった。今年は(全国大会で)5戦全勝し、来季につなげたい」。頂点に立ち、その経験をチームの成長の糧にすることを誓う。
いわきは東北予選会で、守備を固めた相手に苦戦した。選手会長のFW平岡将豪選手(23)は「総合力の戦いになる」と全国大会を分析。Jリーグのチームを破るなど躍進するいわきを他チームは警戒していると感じている。追われる立場でもあり、追う立場でもある。3大会連続で出場する平岡選手は「年々難しい戦いになっている」と全社の厳しさを知る。しかし、「いわきFCはこの先何年も続く。その中の記録に残したい」。チーム始動以来、破竹の勢いを続けるいわきが、初タイトルを狙いにいく。
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