選手育成モデルを改革 選択型で全員成長、いわきスポーツクラブ発表

 
新しい人材育成モデルを説明した大倉社長(左から3人目)

 サッカーのいわきFCを運営するいわきスポーツクラブは、いわきFCの選手育成組織「アカデミー」などピラミッド構造(選抜型)の選手育成モデルを抜本的に改革し、全員成長を見据えた新たなモデル(選択型)を構築した。同クラブが開いたアカデミーキックオフパーティーで発表した。

 同クラブが考えるのは、脱落者を出さない人材育成の仕組み。サッカーに限らず、子どもたちが遊びながら運動能力を高める最下部組織のいわきスポーツアスレチックアカデミー(ISAA)の考え方をすべてのカテゴリーに位置づける。

 数少ない成功者の裏で多数の落後者を出している従来のピラミッド構造のスポーツ界の現状を踏まえ、ISAAの上に競技スポーツのほか、サークル活動や文化・学習活動の枠を設け、それぞれ行き来自由とし、個々の能力、成長過程に応じて全員が成長できるモデルを構築した。大倉智社長は「それぞれの可能性を広げて人格陶冶(人格形成)や教育をしていく」と話す。

 キックオフパーティーには、アカデミー選手、保護者、スポンサーらが出席した。アカデミーの新しい仕組みを説明した大倉社長は「大学にはサッカーではなくて勉強で行く。そのためにサポートする」と意識改革を促した。