いわきFC、4発完勝 鈴木が完全復活アピール

 
【いわき―盛岡】後半21分、ゴールを決めて仲間と喜びを分かち合うDF鈴木(中央)=いわきFCフィールド

 サッカーの東北社会人リーグ1部は7日、いわき市のいわきFCフィールドなどで第8節5試合が行われ、いわきFCが盛岡ゼブラ(岩手)を4―0で下した。いわきは引き分けを挟んで開幕7連勝、リーグ首位。いわきの次戦は14日、盛岡市のいわぎんスタジアムBグラウンドでFCガンジュ岩手と戦う。午後0時30分試合開始予定。

 いわきのDF鈴木一朗が攻守に存在感を示した。この試合の出場は後半のみだったが、攻撃では後半に貴重な追加点をもたらし、守っては注意の行き届いたカバーリングで相手の攻撃の芽を摘んだ。「久々に得点できてうれしかった」と笑顔を見せた。

 天皇杯の県代表決定戦決勝前日に、左脚の靱帯(じんたい)を負傷。試合に出られない期間は「試合に出たい。チームに貢献したい」と悔しさを募らせた。

 復帰後は相手FWとの1対1での競り合いやカバーリング、攻撃では相手の裏を取る技術と、176センチとDF陣で最も小柄な体格を補う自身の武器を磨いてきた。

 この日、その公式戦に出られなかった期間の思いがプレーに表れた。巧みなカバーで自陣の隙をふさぐ一方、CKでは相手の死角から頭でボールに合わせるなど持ち味を発揮した。

 「途中出場で守備の対応が難しかった」と振り返るが、少ない時間ながらけがからの完全復活をアピールした。チームはここまでリーグ戦で無失点を続ける。鈴木は「自分の役割を果たし、無失点勝利を続けたい」と攻守両面での活躍を誓う。

 赤星2得点

 いわきのFW赤星魁麻はこの日チーム最多の2得点。「チームの課題だったセットプレーから得点できてよかった」と振り返った。決定機を多くつくるため「相手のいない場所でボールを受ける」ことを意識した。前半20分に挙げた1点目は、マークを振り切ってフリーとなり、MF寺村浩平のコーナーキックを頭で押し込んだ。

 4点差の快勝も「ボールを奪われたくないと思い、無駄に時間をかけたプレーがあった」と話す。「シュートを積極的に打つなど、能動的な動きを増やしたい」と課題を口にした。