いわきFC、プリメーロ破る 途中出場の片山2発 東北社会人1部

 
【いわき―プリメーロ】後半29分、相手GKの股下を抜くシュートを決めるいわきのFW片山(右)=いわきFCフィールド

 サッカーの東北社会人リーグ1部は1日、いわき市のいわきFCフィールドなどで第13節5試合が行われ、いわきFCはFCプリメーロ(郡山)と対戦、11―0で勝利した。2位のブランデュー弘前FC(青森)も勝利したため、いわきは勝ち点3差でリーグ首位を維持している。いわきの次戦は8日、秋田県由利本荘市の水林競技場で猿田興業(秋田)と対戦する。午後2時試合開始予定。

 いわきは立ち上がりからの猛攻で、今季リーグ戦最多タイとなる11得点を挙げた。チームの好調ぶりを印象付けたのが、後半28分に途中出場したFW片山紳で、出場20分足らずで立て続けに2ゴールを奪った。

 一瞬のうちに守備陣の裏に抜け出す瞬発力が武器。今季序盤は味方との連係がかみ合わなかったが、連動したプレーを心掛け、息が合うようになってきた。

 この日の1点目は、前線へ積極的にパスを出すFWバスケス・バイロンの動きを読んで急加速。縦パスを受けながら持ち味のスピードでDFを置き去りにすると、GKの股下を抜く技ありのシュートで会場を沸かせた。

 2試合連続で途中出場からの得点。田村監督も「片山のスピードが生かされていた」と評価した。「裏に抜け出す動きをさらに磨き、信頼を勝ち取る」。不調から抜け出したストライカーは自信を深める。

 プリメーロ正念場

 プリメーロは今節の敗戦で、降格圏内の9位に転落した。「相手の運動量に押される一方だった」と、主将のMF皿良(さらら)優介は振り返った。

 6月のホーム戦の同カードでは、後半にいわきの攻撃を1点に抑えるなど守備が機能した。しかし、この日はいわきの身体能力に対応できず、守備で流れをつくれなかった。試合には敗れたが、後半にはセットプレーやカウンターを駆使し相手ゴールに迫る場面もあった。「リーグ終盤では精神力が重要になる。粘り強く戦って1部に残留したい」と皿良は前を向いた。