いわきFC、JFL昇格への最終関門 初の地域CL出場権獲得
本格始動から4年目で、Jリーグ一歩手前となる日本フットボールリーグ(JFL)昇格への最終関門に到達した。東北社会人リーグ1部を制し、11月の全国地域チャンピオンズリーグ(地域CL)出場権を手にしたいわきFC。Jリーグ入りを目指すいわきが、一つのヤマを迎える。
地域CLには、全国9地域のリーグ優勝チームなどの強豪12チームが集まり、2席のJFL昇格枠を巡り激突する。国内サッカーリーグ最高位のJリーグはJ1を頂点に、J2、J3と分かれている。JFLはJ3の下のカテゴリーに位置しており、今季はヴァンラーレ八戸(青森県八戸市)が新たにJFLからJ3に昇格した。
「東北1部を制し、ようやくスタートラインに立てた」。いわきFCを運営するいわきスポーツクラブの大倉智社長(50)は"東北王者"として臨む地域CLを前に「JFLに上がるための舞台は整った。浮足立たずに戦い抜きたい」と気を引き締めた。
県社会人リーグ、東北社会人リーグ2部、同1部を圧倒的な強さで勝ち続けてきたいわきだが、地域CLはひと味違う。MF日高大(まさる)(24)は「全てのチームがJFLを目指して臨んでくる。レベルの高い低いではなく、気持ちで負けないことが重要」と、各チームの"本気度"の高さを指摘した。
地域CLを巡っては、いわきが昨年出場した全国社会人選手権(全社)で接戦を演じた沖縄SV(PK戦でいわきが勝利)や、3位決定戦を戦ったおこしやす京都AC(いわきが勝利)などが既に出場権を獲得している。一昨年から2年連続で全社に挑み、全国レベルを知る主将の平沢俊輔(25)は「難しい大会になる」と警戒する。
地域CLは11月8~10日に秋田県などで1次ラウンドが行われ、同20~24日にJヴィレッジ(楢葉町、広野町)を会場に決勝ラウンドが行われる。6日のリーグ最終節勝利後、平沢は「1カ月後にJヴィレッジで皆さんと喜び合いたい」とサポーターに誓った。
福島民友新聞社は6日、いわきFCが東北社会人サッカーリーグ1部を優勝したことを伝えるイベント号外を、試合終了直後に会場で配布した。受け取ったサポーターは勝利の興奮が冷めぬまま、優勝の喜びを紙面で振り返っていた。
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