いわきFC8強進出 4得点で快勝、全国社会人サッカー

 
【いわき―Chukyo】前半26分、この日自身2点目のゴールを決めるいわきのFW平岡〈10〉=13日、鹿児島県志布志市しおかぜ公園

 サッカーの第55回全国社会人選手権(全社)は13日、鹿児島県志布志市しおかぜ公園などで2回戦8試合が行われ、東北代表のいわきFC(東北社会人リーグ1部)はChukyouniv.FC(愛知、東海社会人リーグ2部)に4―0で快勝、準々決勝に駒を進めた。

 いわきは14日、同県霧島市の国分運動公園多目的グラウンドで常葉大浜松FC(静岡、東海社会人リーグ2部)と準々決勝を戦う。午後1時30分試合開始予定。

 いわきがパスワークを生かした攻撃で試合のペースを握り、Chukyoに快勝した。いわきは前半9分、MF前田のミドルシュートで先制すると同14、26分にはFW平岡が立て続けに得点し、前半だけで3点を奪った。後半1分には途中出場のMF寺村が追加点を挙げ、試合を決定づけた。

 松田岳夫監督 前半は相手のペース。後半は少しリズムを取り戻したが、先制点を奪われた。追う展開になる流れが続いているので、解決していきたい。

 PK戦までもつれた前日とは打って変わり、FW陣を軸としたパスワークで得点機をつくり、快勝したいわき。前半途中までの限られた出場時間で2得点を挙げ、勝利に貢献したFW平岡将豪は「今回のような攻撃が次もできるかが重要」と気を引き締める。

 2016(平成28)年からいわきに所属し、4年連続で全社を戦う平岡。「全社は苦戦を強いられることがある」。過去の大会でPK戦や1点差の厳しい試合を味わった経験から、平常心を大切に試合に臨んでいる。

 この日はDFをうまく引きつけながら、マークが離れた味方にパスを出して守備陣をかく乱し、好機を演出。相手の陣形が乱れた隙にゴール前へと抜け出し、2点ともFWバスケス・バイロンからのラストパスをゴールに収めた。「仲間を生かすため、ポジションが下がり過ぎないよう意識した」と振り返る。

 昨年までは、上位との対戦になると統率された守備の前に攻めきれなかった。「レベルがさらに高くなったときに同じ展開をつくれるかが鍵。今後も勝ちきる力が重要」。10番を背負う攻撃の要は、まだ手にしていない全社のタイトルに向け「勝利」の2文字にこだわる。