赤星が2分で2発 いわきFC決勝Rへ、サッカー地域CL

 
【いわき―枚方】前半21分、ヘディングで2点目を決めるいわきのFW赤星(左)=仁賀保グリーンフィールド

 サッカーの日本フットボールリーグ(JFL)昇格を争う全国地域チャンピオンズリーグ(地域CL)は10日、秋田県にかほ市の仁賀保グリーンフィールドなど3会場で1次ラウンド最終戦6試合を行った。東北代表のいわきFC(東北社会人リーグ1部)は、同フィールドでFCティアモ枚方(関西リーグ1部、大阪)に4―2で勝利し、決勝ラウンド進出を決めた。

 決勝ラウンドは20~24日にJヴィレッジ(楢葉町、広野町)で行われ、いわきを含めた4チームでリーグ戦を行う。2位以内でJFLへ自動昇格する。

 いわきは20日、高知ユナイテッドSC(四国リーグ)と決勝ラウンド初戦を戦う。午前10時45分試合開始予定。22日午前10時45分から、おこしやす京都AC(関西リーグ1部)戦、24日午前10時45分から福井ユナイテッドFC(北信越リーグ1部)戦に臨む。

 ◆流れ呼ぶ決死のプレス

 沈黙を続けていたストライカーが重要な一戦で覚醒した。いわきのFW赤星魁麻が前半20分と同21分の2得点で、チームを決勝ラウンドに導いた。「ゴールがずっとなかったので、決めることができてよかった」と試合後は安堵(あんど)の表情を見せた。

 地域CL直前の10月に行われた全国社会人選手権(全社)。全5試合に出場したが得点を奪うことができず、地域CLでもここまでノーゴールが続いていた。仲間の活躍を頼もしく思う一方、「FWとして自分も決めないと」と気負いもあった。

 それでも心掛けたのは「いつも通りのプレー」だった。3戦目の疲れがある中、最後までボールに食らいつく自分の持ち味を攻守に発揮した。攻めては何度もスペースに走り込み、守っても相手DFやGKに前線からプレスを掛け、相手のミスを誘った。

 久々の得点で「自信につながった」と赤星。決勝ラウンドに向けては「得点はもちろん、守備でも献身的なプレーを見せたい」と力を込める。Jヴィレッジの舞台で、赤いユニホームの"スター"がさらなる輝きを放つ。

 ◆絶好調の平岡、全得点に絡む

 いわきのFW平岡将豪が2ゴール2アシストと全ゴールに絡む会心の出来。「狙っていたDFのスペースに入り込めた」と手応えを口にした。

 事前の分析から、走力で劣る相手センターバックの裏を狙っていた。相手の死角を突いて抜け出し、中央のFW赤星魁麻に2度のアシスト。さらに前半36分には空いたスペースで待ち構え頭で得点を挙げた。

 敗れれば決勝ラウンド進出を逃す一戦で、2連勝の枚方を下しての逆転突破を演出。「この勢いで勝ち進みたい」と決勝ラウンドでも暴れ回る覚悟だ。