いわきFC初戦完勝!JFL昇格へ好発進 地域CL決勝ラウンド

 
【いわき-高知】後半14分、ヘディングで先制ゴールを決めるFW赤星〈9〉=20日、Jヴィレッジスタジアム

 サッカーの日本フットボールリーグ(JFL)昇格を懸けた全国地域チャンピオンズリーグ決勝ラウンドは20日、Jヴィレッジ(楢葉町、広野町)で開幕。いわきFC(東北社会人リーグ1部)は高知ユナイテッドSC(四国リーグ)を3―0で下し、JFL昇格に好発進した。

 いわきは22日におこしやす京都AC(関西リーグ1部)、24日に福井ユナイテッドFC(北信越リーグ1部)と対戦する。いずれも午前10時45分試合開始予定。決勝ラウンドは4チームによるリーグ戦で行われ、2位以内がJFLに昇格する。22日の京都戦でいわきが勝利した場合、同日行われる高知―福井戦で高知が勝利するか引き分ければ、いわきの昇格が決まる。

 後半一気!いわき3発 FW・バイロン「走力で勝った」

 高知の足が止まり始めた後半、いわきの猛攻が始まった。大事な地域CL決勝ラウンド初戦を後半の3点で快勝。最後まで出足を緩めない走り勝つサッカーが、1次ラウンドを勝ち抜いてきた強豪を圧倒した。

 「後半はさらに思い切り前に行こう」。ハーフタイムに、前半は高知と互角の戦いを繰り広げた選手たちを田村雄三監督は鼓舞した。

 互いにショートカウンターからの速攻で得点を狙う似たチーム同士の対戦。いわきの動きも硬く、前半は攻守がめまぐるしく入れ替わった。それでも指揮官には「後半に足が止まるのは高知」との確信があった。

 チーム創設から「90分間走り続けるサッカー」を掲げ、肉体を磨き上げてきた。指揮官の読み通り、後半にギアを上げたいわきがボールを支配し始める。FW陣が次々と相手DFを振り切り、ゴールに迫る。2点をリードした後半25分には、相手DFを置き去りにしたチームメートのパスを受けたFWバスケス・バイロンが落ち着いて蹴り込み、だめ押しの3点目。試合を決めた。

 バイロンは「後半は走力で競り勝って、相手をのみ込めた」と充実感をにじませた。次戦は1カ月前に全国社会人選手権(全社)で敗れた京都が相手。武器の体力を生かし雪辱を誓う。