全国へとどろけ!いわきの名 いわきFC昇格に市民ら期待の声

 
いわきFCのJFL昇格を祝う電子看板を眺める高校生=5日午後、いわき市・ラトブ

 サッカーいわきFCの日本フットボールリーグ(JFL)入会が5日、正式に決まった。本格始動から5年目の来季、チームは新たなステージで全国の強豪との戦いに臨む。「いわきをさらに元気に」。本拠地いわき市では市民やサポーターから期待の声が上がった。

 「JFL昇格おめでとう」。JRいわき駅前の商業ビルラトブの電子看板には昇格を祝うメッセージが流れる。サポーターとして長くチームを後押ししてきた同市の飲食店経営、男性(46)は、昇格決定に「チームの活躍で、市内がさらに元気になってくれれば」と胸を弾ませた。

 チームの活躍でファン層もさらに広がりつつある。これまで試合を観戦したことがないという同市の主婦、女性(42)はいわきFCのニュースを目にするうちに気になり始めた一人。「チームが夢を与える存在になれば、さらに市内が盛り上がる。来季は機会があれば試合を見てみたい」と話す。

 昇格決定を受け、清水敏男市長は「いわきFCといわき市の名前を全国にとどろかせてほしい」、いわきFCと協働で地域活性化などを目指す民間主導の支援組織「スポーツによる人・まちづくり推進協議会」の小野栄重会長も「市民に震災や水害を乗り越えて頑張ろうという、プラスの影響を与えてくれた」と期待を寄せた。

 選手たちは全国の舞台を見据える。「加入して3年間、JFLを目指してきた。ここからがスタート」と副主将のGK坂田大樹(25)は力を込める。昇格が内定後、近隣住民から「昇格おめでとう」と声を掛けられたという。「応援してくれる人のためにもさらに強くなりたい」と意気込んだ。