大倉社長「クラブ一体で昇格を」 いわきFC、J3ライセンス申請

 
「先を見据えた申請。いい報告ができるようクラブ一体で昇格を取りにいく」と話す大倉社長

 サッカーJFLのいわきFCを運営するいわきスポーツクラブの大倉智社長(51)は、福島民友新聞社のインタビューに対し、「J3クラブライセンス」取得について「あくまで申請なので、いい報告ができるようクラブ一体で昇格を取りにいく」と話した。

 ―チーム本格始動から5年目でJリーグ参入が見えてきた。
 「『復興から成長へ』を掲げて誕生したチームが震災から10年の年にJリーグ入りすること、原発事故の復旧の拠点となったJヴィレッジスタジアムをホームスタジアムとして使用できることは大きな意味を持つ」

 ―Jヴィレッジがホームスタジアムになる。
 「課題の一つにスタジアムの要件があった。9市町村に広げたホームタウンに、現時点でJ3要件に見合ったスタジアムはJヴィレッジスタジアムしかない。関係する機関や団体の理解で、申請を無事完了することができた」

 ―新型コロナウイルスの影響は。
 「有料チケット収入挑戦の年だったが、半年間試すことができなかった。J3を見据えて観客数を増やす1年と捉えていたが、残りのシーズン、インターネットを駆使してでもファンの心をつかみたい。始動から5年間は、スポーツができる社会価値づくりに挑戦してきたが、今季は新型コロナでプロセスより結果を優先するシーズンになった」

 ―今シーズンの抱負を。
 「競技は昇格圏内に入れるように現場、選手含めて一生懸命やっている。事業サイドは半年間なにもできなかったファンづくり、満足に提供できていない価値創造を残りの半年、やれる範囲で最大限の努力をしていくしかない。立ち止まらず前に進んでいく」