いわきFC、健康づくりに「返礼品」 クラウドファンディング

 

 サッカーJFLのいわきFCを運営するいわきスポーツクラブは15日、コロナ禍で続く県民の運動不足や精神的ストレス解消を支援するため、クラウドファンディングを始めた。クラブ初の取り組みで、独自の運動プログラムなどチームのノウハウを生かした参加体験型リターン(返礼)で地域の健康課題に向き合う。

 クラブは、いわき市を拠点に、子どもの体力を高める教室やアカデミーなどを通して運動能力向上に取り組んできた。本年は本拠地を双葉郡まで拡大したが、活動開始を目前に新型コロナウイルス感染症の影響で経済活動が止まり、地域貢献活動も休止せざるを得なかった。

 「アフターコロナの福島を、健康で笑顔溢(あふ)れる街に!」と題したクラウドファンディングは、いわきFCの強みを生かし地域の健康増進活動を支援する。寄付は、いわきFCが、生活習慣病や子どもの体力低下などの目立つ浜通りなどで県民の健康課題解決に向け取り組んでいる活動の資金源とする。リターンは全選手サイン入りレプリカユニホーム(3万円、限定10人)、いわきFC応援グッズセット(7000円、限定30人)など14種類。クラブ所属の元Jリーガースタッフによるサッカー教室(10万円、限定1人)やパフォーマンスコーチの運動講習(同、限定3人)などノウハウを詰め込んだ健康がテーマの6体験も盛り込んだ。

 大倉智社長は「コロナ禍で興行ができず多くの人が苦しんでいる。私たちも困難な状況に直面しているが、知恵を絞りながら進みたい」と話している。目標金額は500万円だが、達成有無にかかわらず寄付に対する返礼を実施する。いわきFCの公式ホームページから支援できる。受付期間は8月31日まで。